資格を目指す学び・目指さない学びの分かれ目|50代の判断基準
※この記事は、20代で資格マニアだった私が、50代で「試験勉強」に挫折してたどり着いた考え方です。
はじめに:資格の勉強が「苦痛」になっていませんか?
「将来が不安だから、何か資格でも取ろうかな」
「お金の知識(FP)や簿記くらいは知っておきたいな」
そう思ってテキストを買い、勉強を始めたものの、思うように頭に入ってこない。
かつては勉強が得意だったはずなのに、集中力が続かない…。
もしあなたがそう感じているなら、それは能力の衰えではありません。
「学ぶ目的」と「やり方」のミスマッチが起きているだけです。
今回は、私の体験をもとに「資格を目指す学び」と「資格にこだわらない学び」の分かれ目を整理します。
20代の成功体験が、50代の私を苦しめた
少し昔話をさせてください。
私は20代の頃、プログラマーとして働いていました。
当時は、Javaやデータベース、サーバー関連など、難しいIT資格を次々と「一発合格」していました。
通勤電車やわずかなスキマ時間を見つけては勉強し、知識がそのまま明日の仕事に役立つのが楽しかったのです。
「勉強すれば、必ず結果が出る」
その成功体験が、私の自信でした。
しかし、40代、50代となり、状況は一変しました。
中小企業診断士、行政書士、そして生活に役立つ簿記やFP(ファイナンシャルプランナー)。
「体系的に知りたい」と思って挑みましたが、結果はすべて挫折。
テキストを開いても文字が上滑りし、かつてのような集中力はどこにもありませんでした。
なぜ50代の学びは「試験」と相性が悪いのか
「なぜあの頃のようにできないのか?」と悩みましたが、理由は明確でした。
「切実さ」と「環境」が違ったのです。
1. 「明日の仕事」に使わないから
プログラマー時代の資格は「武器」でした。覚えたコードは翌日すぐに使えました。
しかし、今の私にとっての簿記やFPは「いつか役立つかもしれない教養」です。
脳は正直です。
「今すぐ必要ないこと」を暗記する作業は、50代にとって苦行でしかありません。
2. 「強制的なスキマ時間」がないから
若い頃は、通勤電車という「手が空きやすい時間」がありました。
しかし現在、自宅で過ごす時間が増えた私には、いつでも勉強できる代わりに、「今やらなくてもいい理由」も無限にあります。
メリハリのない環境で、興味の薄い分野の暗記を続ける。
これでは、集中力が続かなくて当たり前だったのです。
【チェックリスト】資格試験を受けるべきか、やめるべきかの判断基準
私自身の体験からはっきり言えるのは、資格の勉強が向いているかどうかは「根性」では決まらない、ということです。
- その資格は、今の仕事や収入に直結しているか
- 合格しないと困る具体的な場面があるか
- 毎日決まって使えるスキマ時間があるか
- 試験日が「逃げられない締切」になっているか
このうち、2つ以上が「はい」なら、資格取得を目指す価値はあります。
逆に、ほとんどが「いいえ」なら、あなたに問題があるのではなく、資格試験という形式が今の生活に合っていないだけです。
解決策:「合格」を捨てて「つまみ食い」する
そこで私は、資格勉強に対する考え方を180度変えました。
「知識(中身)は欲しいけれど、合格証書(紙)はいらない」
そう割り切ることにしたのです。
- 試験日を調べないし、申し込みもしない。
- テキストは買うけれど、全部覚えようとしない。
- 自分の暮らしに関係あるページだけ読む。
例えばFPなら、試験に出る細かい計算式は無視して、「医療費控除」や「年金」の仕組みだけをじっくり読む。
簿記なら、試験対策の問題集は解かずに、「貸借対照表の見方」だけを理解して、自分の家計簿を眺めてみる。
これは「中途半端」ではありません。試験対策としては不十分でも、生活の判断に使う知識としては十分すぎる量です。
まとめ:50代は「自分のため」だけに学べばいい
試験勉強をやめた瞬間、あれほど苦痛だったテキストが、急に「便利な実用書」に見えてきました。
点数を気にする必要がない学びは、とても自由で楽しいものです。
もしあなたが「資格の勉強が続かない」と自分を責めているなら、一度問いかけてみてください。
「欲しいのは合格証書ですか? それとも、暮らしを良くする知識ですか?」
履歴書に書く必要がないのなら、もう試験に縛られる必要はありません。
知りたいテーマだけを選び、使う分だけ理解する。それだけで、学びはちゃんと役に立ちます。
50代からは、「合格するための勉強」ではなく、判断に使える知識を集めていけば十分です。
※どうしても勉強のやる気が出ない日は、無理せず道具を変えてみるのもおすすめです。
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